また、日常へ…

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       ヒャ                    ハ           ハ         ハ                 ハ    ハ      ハ         ハ   ハ           ハ                   ハ   !!! 狂ったように笑い出す男。 口から唾液を垂れ流し、倉庫の汚い天井に向かってひたすら男は笑い続けた。 私がさらわれた時の、子供のような無邪気な笑みを浮かべる男の面影はすっかり消えうせていた。 まるで壊れてしまったオモチャのような… 「美玲っ! 今 あの男の笑い声が聞こえ」 「誠!? ダメだ!こっちへ来るんじゃない!」 あんな大声で笑っていたんだ… 倉庫の奥にまで響き渡っていたんだろう、異常を感じ取ったのか…誠はすぐに戻ってきた。 最悪のタイミングで… 私も誠を静止させようとしたんだ…でも、遅かった… 男は笑うのをピタリと止め、誠の姿を確認すると、これでもかという程のおぞましい笑みを浮かべ… ボッ…! ライターに火を灯した…
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