46312人が本棚に入れています
本棚に追加
「とりあえず…手が無事で良かったな」
「他人事か貴様っ!少しでも斧がズレてたら私の手が無くなってたんだぞ!?」
「よし。とにかくここから出よう」
「無視か?無視なのか?」
ここを脱出したら、とりあえず一発殴ろう。
そう心に決め、私達は出口に向かう。
襲い掛かる火の隙間を抜けながら、私達は歩く。
そして、体のあちこちに火傷をおい、やっとの思いで辿り着いた出口。
しかし、そこで問題が発生する。
「ふんがぁあああああっ!!!」
扉の窪みに指を突っ込み、右方向に扉を開く誠。
しかし、何故だか扉はビクともしないのだ…
「ハァ…あれ? 開かねぇ……もういっちょ!」
再び力を込める誠だが、やはり扉はうんともすんとも言わない。
何故?
そう思い、扉の隅々まで目をやると、すぐに原因は見つかった。
「ちっ……あの銀髪野郎…」
扉の、ある一点を睨みながら舌打ちをする誠。
先程の大爆発で扉が大きく歪んでいたのだ…
最初のコメントを投稿しよう!