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「届きそうか?」
「全然問題なしだ」
誠の肩を借りて、私は小さな窓に手を掛けている。
高さ的な問題はないのだが、窓の大きさの方が問題だなこれは…
通れるのかコレは…?
私は猫のようにスマートではないというのに…
こういう時は邪魔になるな…この胸め…
「誠…この窓、私にはちっとばかし狭すぎるぞ…」
「そんな凹凸(おうとつ)の激しい体してるからだよ。力任せに行けばなんとでもなる」
お、凹凸の激しいって…
その言い方は酷い…
軽くブルーな気分になりながら、私は窓を開き、手を掛ける。
やはり少し小さいが…何とかするしかないな。
「じゃあ…先に行かせてもらうが……本当に大丈夫なんだろうな?」
最後にもう1度確認をする。
やはり気になる…
あの誠の余裕…
表情…
じゃべり方…
何かを隠しているような…
裏がある。そんな雰囲気だった。
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