きりんのこころ

きりんの噂

「なぁ、航生。今日の飯、そこの飲み屋でいいよな？すぐ出られる？」

岡さんがそう言った。

「片付け終わったらすぐ行くから、たか兄先行ってて!!」

浅田さんが散らばった歯ブラシや台本を鞄に放り込みながら言うと、岡さんは手でOKサインをして部屋を出て行った。

「…ということだから、今日は家まで送らなくても大丈夫だよ～ん。すぐそこだし!!」

「わかりました。私は、仕事溜まってるので事務所戻りますね…」

仕事が終わってテンションが高い浅田さんとは正反対の私は、ぐったりしながら言った。

「かなちゃんも無理しないで早く帰りなね!!」

浅田さんにそう言われて、ちょっと元気になった。