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私たちは、テレビ局の裏口で別れた。
私は、浅田さんが歩いて行った大通りとは反対の方向に歩き出した。
最寄りの駅まで行くには、大通りを通るよりこっちの方が近いのだ。
少し歩くだけで、テレビ局周辺の華やかな通りとは打って変わって、人通りがほとんどない路地が続く。
お腹空いたなぁ…
今日は何時に帰れるだろ…
そんな事を考えながら歩いていると、後ろから女の人の声がした。
「浅田航ちゃんのマネージャーさぁーん。」
振り返ると、私のすぐ後ろに高校生くらいの女の子3人が立っていた。
優しい声とは裏腹に私のことを睨みつけている。
なんか…まずい。
直感的にそう思った。
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