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「…駅に行く…裏道にいます…」
私は、絞り出すように言った。
「わかった!!すぐ航生と行くから!!」
岡さんがそう言った時、ふと気付いた。
「…だめぇ!!浅田さんには…言わないでください…お願いします…」
そうだ…
自分のファンのせいで私がこんな風になったと知ったら、浅田さんはきっとショックを受ける。
浅田さんは何も悪くないのに、絶対に責任を感じてしまう。
浅田さんは、そういう人だ。
だから、浅田さんには知られてはいけない。
そう気付いた。
無意識だったとはいえ、岡さんに電話したことをちょっと後悔した。
でも、まだ体中震えている。
…怖い。
すぐに来てくれるという岡さんを待っている自分もいた。
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