きりんの噂

19/20
前へ
/138ページ
次へ
3分もしないうちに岡さんが走ってきた。 「なっ…何があったんだ?」 ボロボロの私の姿を見て、岡さんは驚いて言った。 そして、自分のジャケットを脱ぎ私の肩に掛けた。 「…っ」 岡さんは、涙で何も言えない私の頭を撫で肩を抱いた。 「怪我は?どこが痛い?」 心配する岡さんに、私は首を振った。 本当は全身痛かったけれど、病院に行くほどの怪我ではなかった。 「…誰にやられた?」 私は、言うか言わないか迷ったけれど、 「…女子高生3人…」 とだけ答えた。 しかし、岡さんは全てを理解したようだった。 なぜ、浅田さんに来てほしくなかったかも全部。
/138ページ

最初のコメントを投稿しよう!

203人が本棚に入れています
本棚に追加