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すると、突然浅田さんが口を開いた。
「俺さ…見ちゃったんだ。」
私はびっくりして顔を上げた。
「昨日かなちゃんと別れたあと、コンビニに寄ってから飲み屋に向かってたら、たか兄が物凄い勢いで走って行くのを見たんだ。」
浅田さんは淡々と続ける。
「俺の携帯、充電なくなっちゃってたから電話できなくて追い掛けた。そしたら誰もいない道端で、たか兄とかなちゃんが抱き合ってた。」
うそ…
見られてた…?
私は手帳を片手に持ったまま固まった。
まさか、1番知られてはいけない浅田さんに見られていたとは…
「あ…あのっ!!気にしないでくださいね。私は大丈夫ですから!!私がもっと気をつけてればあんな事にはならなかったんです!!」
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