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その次の日も、またその次の日も浅田さんの態度は変わらなかった。
収録中や、現場では無邪気な笑顔で周りを盛り上げる浅田さん。
しかし、楽屋に戻り私と2人きりになると、相変わらず気まずい空気が流れた。
「…ということなので、よろしくお願いします。」
私は、午前中の収録のあと事務的な話を終えると、黙って部屋の片付けを始めた。
すると、浅田さんの携帯電話が鳴った。
しばらく携帯電話をいじっていた浅田さんが、急に口を開いた。
「…今、たか兄がここに着いたって。」
浅田さんはそう言って私の顔をじっと見た。
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