初めての感覚

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最初は小さな小さな、蟻の大群だった。 幼い自分よりも圧倒的に矮小な存在。 それでも群れをなし、力強く生き続ける様は儚げだった。 群れの内の一匹を優しく摘み、両手で包み込むようにして持ち帰った。 透明なガラス瓶に蟻を入れ、宝石を眺めるみたいに愛でてみる。 蟻は自分が隔離されているとも知らずに歩き回っている。 可愛いなあ。 ちょっとだけ。 驚かせてみようか。
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