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俺の叫びからしばしの沈黙。
「あ…からかってるつもりならやめた方が…」
「どうしてですか!?本気です!!お兄さんの事で嫉妬してるくらいなんですよ!?」
肩をグッとつかまれ先生の顔が俺の顔に近づいた。
「…っ…!!先せ……んぅ―っ!?」
キスされた。
ばりばりファーストキスだったのに
俺は先生の体を突き飛ばした。
思いの他先生の体は軽く押され資料の山が積み上がっている机に背中を打ち弾みでバサバサと先生の頭に落ちてゆく。
かなり痛そうだ。
笑ってしまう。
あんなに強引に人の唇を奪っておいてこのドジッぷり。
ヘタレもいいとこだ。
「ブッァハッハッハハ!!!!何やってんの先生ぇ!!」
「笑ってないで助けてくださいよ!!」
「アハハッごめんごめん!」
先生の周囲の本をよける。
するととっさに抱き締められた。
「あ…えーと…何…?」
「真剣なんです…!!」
「うん。分かったよ。気持ちに応える事はできないと思うけど分かったから!!」
だってこんなに涙目で言われたら逆に信じるしかないじゃん…
先生は幸せそうに笑っていた。
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