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首筋に勇真の唇が触れる。
ゾクッとする妙な感覚が体を走る。
胸の鼓動はうるさく耳元で響く。
ちぅっと勇真の唇から音がでる。
「同じだな。」
「あ…」
自分の首筋にも勇真と同じように赤く紅葉したキスマークが咲いていた。
「…っ!」
「母さんに観られたらどうやって説明する…?」
「んなぁああぁぁぁあ!!!!」
クスクスと笑う兄貴に怒りを覚えずにはいられない。
「くっそぉぉお!!俺様はフラれたばっかなんだぞ!?敬え!!」
兄貴は一瞬キョトンとした顔をした。
しかしすぐに哀れみと嘲りを含めた笑みを浮かべた。
最高にむかつく。
「悪かったなぁ。うん。俺が体で慰めてやろうか?」
「なんでだよ!!丁重にお断わりさせてもらう。」
兄貴がつけたキスマークは熱く自分の中に渦巻いた。
まるでこもりっぱなしの熱気のように熱かった。
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