3、初恋の子と俺様

6/6
前へ
/46ページ
次へ
首筋に勇真の唇が触れる。 ゾクッとする妙な感覚が体を走る。 胸の鼓動はうるさく耳元で響く。 ちぅっと勇真の唇から音がでる。 「同じだな。」 「あ…」 自分の首筋にも勇真と同じように赤く紅葉したキスマークが咲いていた。 「…っ!」 「母さんに観られたらどうやって説明する…?」 「んなぁああぁぁぁあ!!!!」 クスクスと笑う兄貴に怒りを覚えずにはいられない。 「くっそぉぉお!!俺様はフラれたばっかなんだぞ!?敬え!!」 兄貴は一瞬キョトンとした顔をした。 しかしすぐに哀れみと嘲りを含めた笑みを浮かべた。 最高にむかつく。 「悪かったなぁ。うん。俺が体で慰めてやろうか?」 「なんでだよ!!丁重にお断わりさせてもらう。」 兄貴がつけたキスマークは熱く自分の中に渦巻いた。 まるでこもりっぱなしの熱気のように熱かった。image=215469320.jpg
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

442人が本棚に入れています
本棚に追加