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「よく分からないんです。俺も突然変わったくらいしか記憶がないから…」
「そっかぁ―。小さい頃だもんね」
京子さんはうーん。と考えていた。
俺は記憶を思い出す。
「中学に上がってすぐに兄貴が俺に対してよそよそしくなったんです。それで…」
『お前を汚してやる。』
違う!!こんなの!!ゆう兄じゃないっ!!
「しょう太くん…?」
「え…?あ…すみません…変な事を思い出して。」
あの頃だ。あの頃に俺は勇真を兄貴と呼ぶようになった。
憎しみをこめて。
そこで兄貴が部屋から出てきた。
「浅野から電話だ。京子が一緒だと言ったら会いたいとごねてきた。駅前のファミレスに集合。」
京子さんはパァアっと顔を輝かせた。
「駅前のファミレスって…!!」
「嗚呼。俺と竜が大喧嘩したとこ。」
よく分からないが三人のいきつけらしい。
「竜って兄貴の大親友の?」
「あの真直ぐすぎてもはやウザいくらい熱い浅野竜だよ。」
久しぶりに竜さん会える!!優しくてでもちょっと悪知恵が働く所があるかっこいいお兄さんだ。
「俺支度してくるっ!!」
しょう太は階段を上がっていった。
「おぃ京子。お前しょう太に何を聞いた。少し顔が暗かったぞ…」
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