あとがき

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結城さんには結城さんの事を小説に書いたと伝えたら読みたくないと笑われました。 自分の過去を掘り下げたり痛い過去を人に話し笑いを取れる人もいますが、私には出来ません。 元来、反省するのが苦手な私は自分自身を掘り下げて考えるのがこの上なく苦痛でした。 結城さんと話した事で思い出す言葉があります。 「いつも自分ばっかり辛いと思ってた。けど自分は相手に辛いんだとか文句を言わずにただやり続けた」 「相手にしたらなんにも言わないからまだいける、まだいけるって思うだけでなにも生み出さなかった。改善の余地もなかった」 これは涼さんとの関係を私に伝えた時の言葉でした。 当時、兄弟が欝になり働けなくなり、一緒に購入した家のローンをすべてかぶってしまった私自身、私ばっかり頑張ってる、と思いながら、親に言えずただ金を渡していました。 しかし、親は一度として私に金を持って来いと言わなかったのに。 私はただ自分の自己満足で「家族を養ってる私は偉い」「家を建てた私が偉い」とか思っていました。 私は小説にあるように親にさえ本音を言う事の出来ない人間です。 そして、改善の余地がない私の現在はあまり変化もなく、彼氏にもまだなにも言えてない状態です。
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