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OZMAが引退を表明した。
関係者である俺は、びっくりすることはなかったけれど、正直信じたくはなかった。
今回の引退はOZMAだけでなく、俺も引退となったのだ。
俺はまだまだDJOZMAの一員として活動がしたかった。
しかし、そのリーダーのOZMAが引退、そして俺までも…
もうOZMAとの関係も今年いっぱいで断ち切らなきゃいけねえのかな。
別に恋人同士みたいな関係ではないけど、OZMA本人もこんなことを望んでいるんだろうか。
そう思うと胸のあたりがズキズキと痛む。
「この度をもちまして、私DJOZMAは芸能界を引退します─」
OZMAの引退会見にはOZMA、俺、PANCHO、そして二代目OZMAとなる精吾と俺の二代目の峰。
俺は一緒に座ってはいるものの、OZMAだけが引退の理由を発表した。
何度も発表の間に笑いを誘おうとしているけど、俺にとってはちっとも面白くない。
しかし、ここで不機嫌な顔はしてられない。
精一杯の愛想笑いで引退会見は凌いだ。
もう俺の我慢は限界。もう耐えられない。
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