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「そうだろうな、舞台は俺達のクラスだったからなぁ」
そして、その一番の先の観客は────
「まぁ、な。担任が涙目涙声で色々語り始めるんだが、本当に思ってるのか?と疑問符が付く内容だったのはともかくだな。そこで、簡単に探りが入ってよ」
「探り?」
「あぁ、思い詰めていた原因を知らないかってな」
冷や汗が背筋をなぞり、気分が更に悪くなった。当然と言えば当然ですると解ってた。
「原因と犯人探しだな」
冷静になれ、あれは机の中だ。見付からない。絶対に。
「しかしまぁ、担任も大変っちゃ大変だしな。来年の左遷は確変で確定だろ?」
「……そりゃ、未遂でも自殺者出せばな」
「しかし、あいつ、あんまり好きじゃ無かったし、まぁいっか、何てな」
そこで苦笑。しかし、俺は笑みすら浮かべられずに俯く。
「で、とりあえずその日は説明つうより、担任や校長の言い訳で終わったんだが、まぁ始まるわな本格的」
当たり前か……
「……理由と犯人探し」
「ピンポーン」
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