契約

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「宜しくお願いします」 そう言って僕は、レストランを出た。 自宅から二駅先にあるベーカリーレストランのキッチンスタッフの面接を終えたところだ。 店から少し離れるとため息が出た。 これで何件目の面接だろう…。 世間で僕の事を説明するとしたら…。 無職だろう。 学校に通っている訳でも無い。仕事をしている訳でも無い。 世間で話題になっているニートに似ているがあれは、求職活動もしないとなっているので一応、違う。 いやそう思いたかった…。 二十代半ば…。職歴ナシ…。 これをろくでなしと言わずなんと言うのだろう…。 コケるキカッケは、小学生時代のいじめだった。
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