締め切り

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「……」 読んでいた本は、1時間で20ページしか進まなかった。 話が難しすぎてわからない。 「さて……」 料理を再開し、今度は焼く作業に移る。 「220度に熱したオーブンで、30分っと……」 また暇になってしまった。 また読書をする。 次第にオーブンからいい匂いがしてくる。 「いい匂い~」 やっと隣の部屋から桜井先生が出てくる。 どうやら、この匂いに誘われたようだ。 「今、部屋に持っていこうとしたところです」 「ん、ここで食べるよ」 先生は持っていた封筒を俺に渡す。 「何ですか?」 「原稿」 なるほど、今まで仕事をしていてくれていたわけか。
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