締め切り

11/16
前へ
/310ページ
次へ
「先生が書く原稿に、私が文句を言った事がありますか?ないですよ、読むまでもなく。私は、あなたの編集者であると同時にファンなんですから」 弥生さんは微笑んだ。 「なら……よかった」 桜井は安堵した顔を作る。 俺は桜井の目の前にコーヒーのカップを置いた。 「あ、中州さん。アップルパイ、とても美味しいです」 天使の笑みで言われ、ドキッとする。 こりゃ桜井が惚れるのもわかるな。 しかも今、桜井は一瞬俺を睨んだ。 嫉妬か? 後でからかってやろう。
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1737人が本棚に入れています
本棚に追加