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「……君を、抱いてもいい?」
「それは──弥生さんの代わりですか?」
冗談なのか本気なのか、顔が見えないから全くわからない。
「違う……」
弱々しすぎる声は、すぐにでもこの人の言う通りにしなければ、壊れてしまうかもしれないという不安を抱かせた。
「あなたの秘密を知る事を……私はできないんですか?」
何故恋愛小説を書かないのか。
「ごめんね」
先生は言った。
「今はまだ言えない……。自分で言うのはまだ……辛すぎる」
先生が困った声で言った。
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