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♪~♪~ 5限終業のチャイムが鳴る。 今日は、これで講義は終わりだ。 私は黙って教科書を鞄にしまい、席を立つ。 「友慧」 そこに同じ学部の汐莉が声をかけて来た。 「なに?」 「明日のグループ発表の下書き、持って来たよね?私があとまとめとくからさ、今渡してくんない?」 「うん。」 私は鞄からクリアファイルを出し 一枚のレポート用紙を引っぱり出すと 汐莉に渡した。 「ありがと」 汐莉はさっと受け取ると、自分の友達が待つグループへと 足早に戻っていった。 私はそれを横目で見ながら 講義室を後にした。  
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