過去作品集

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  『闇の…』     さあ 修羅場が始まると 右目でそっと 友を見下ろす 昔と変わらぬ太刀筋が 刹那 過去と一致(シンクロ)した   俺が漏らした含み笑いは 奴らの瞼(マブタ)に 焼き付くのだろう 仲間も何も関係は無く   「宣戦布告」 それは新たな始まりの合図       確かなきらめき 胸に秘め 俺はいつだか 笑い続けて 蝉時雨のなか 学び続けて 「サミシイ」なんて言わないのは 師である貴方のためなのさ     夢と雨のあと貴方に会えたら 俺はきっと 目をおさえ喜ぶ 俺はきっと ふがいなさに嘆く 「クヤシイ」なんて言わないのは 己の弱さ承知の上だからさ     そんな夢物語 有りえることは無いと 覚悟している 今も これからも 永遠に     今、俺は   闇と云う存在に豹変する       さあ 血の宴が始まると 右手でそっと 刀を振り抜く 求めるはただ魂の叫び 飢えた 獣の雄叫びよ   みえる世界は偏(ヒトエ)に暗黒 光は一生差さぬのだろう 迫る憎悪に感情は無く   「絶対領域」 それは俺の俺だけの道標         今、俺は   闇と云う存在に豹変する   _
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