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  『我が儘≒愛情』     貴方のためなら何でもするわ そんな気がしてならなかった だけどもそんな 我が儘なこと 言えないのだって 分かってた     月明かりが淡く魅せる 孤独を感じた この田舎道 さよならを言わずに 過ごせたならば 今のずるい私は いなかったのかも…       静かに流れる時間の中で 貴方との日々は輝いていた いつも聞こえる竹刀の音に なんだか温もり感じてたの     楽しそうに語らう皆を 一人冷静にみる貴方と 無邪気に笑う弟をみて なぜだか少し羨ましかった     支えることはできても 全てを知りえないのが私なの   明るく微笑んで見せても 心配だけはかけさせないの     辛くなんてなかったわ だって貴方が“好き”だもの     伝えたくて 伝わらなくて でもそれでも私は良いって 諦めかけてた頃だったから   自分の気持ち いつか 風になって届けば良い そう想ってた頃だったから        私は貴方を愛してる だからこそ武士でいて 自由に、自分らしく生きて それが私の願いなの     本当の気持ち知っているのは 私の 心と 涙だけ 我が儘はもう言わないって 自分から自分への約束         地球(ココ)から消える その間際 隠れて流した涙二粒   一つは優しい皆との 永久(トワ)の別れを 悔やむ涙   一つは愛する貴方への 『もう一度会いたい』 我が儘の涙       最後の時 約束破って 貴方を思ってしまったことは 私の 心と 亡骸だけが知る     永遠の秘密   _
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