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タキシードは作業服を睨みながら、重く口を開いた。
「それについては触れない条件でしたが…?」
「あ、いや…」
作業服は慌てる様子を見せる。
「嫌ならいいんですよ?私もわざわざそんな汚い作業服しか持っていない会社なんかに頼む気は端からありませんでしたからね~…。まあ、御宅の会社がこのまま潰れようと知ったことじゃありませんからね」
作業服はうつむき、黙り込んでしまった。
ふと、タキシードが黒服のひとりに言った。
「ケースを開けろ」
黒服は足元に置いていた黒いケースを机の上に置き、作業服に向かってケースを開いた。
中には大金が納まっていた。
作業服は思わず目を見開き、それを喉から手が出そうなのを我慢しながら見る。
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