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と、同時に摩妃がレストランから出てきた。
「季華、まだ終わらないのー?禿が乱入してきて…
え、あれ?
え?」
『摩妃助けて!』
「こら、それだと俺が変な人みたいやん。」
『十分変なやつだよ。』
「そーか?」
『離して。』
「やだ。って言ったら?」
『ここ、私の職場。みんな私の言うことを信じるよ?とりあえず、叫ぶよ。…』
「ふーん?叫んでみてよ。じゃ。」
と、言われたからには
『ギャっ…んぐっっ?』
叫ぼうとおもったら口を塞がれた。
『あにふんぼや(怒)』
なにすんのよ!って言いたかった。
「ここで叫んじゃ問題でしょ!バカ季華。
ぁ、その微妙に関西弁がおかしい感じ、眞弘さんですね?
わたし、季華の親友の摩妃です。はじめまして。
とりあえず、季華を掴んでるこの手、離してもらえません?」
私の口を塞いだのは眞弘じゃなくて摩妃だった。
しかも、眞弘に笑顔で挨拶してやがる。
でも、あの顔は。
営業用だな。
…確かにここで叫んだらみんな集まるし、他のお客様にも迷惑がかかる。
「摩妃ちゃん?
おー、聞いたことあるわぁ。ベッピンさんやなぁ!
これからデートしぃひん?」
「しませんよ。
早く離してあげてください、ね?」
と、いつ取ってきたのか
摩妃はインカムの電源をいれながら眞弘へ営業スマイルを向けた。
「ぉぉ。コワッ!」
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