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少女がどんなに悲しくてもシロガネ大会の日はけして待ってはくれない…
実はその大会の開会式で少女はカントー地方チャンピオン・ワタルとポケモンバトルをすることになっており、そのバトルでワタルに勝てば新しい四天王チャンピオンに任命されるので必ず行かなければならなかったからだ!!
少女は「必ずチャンピオンに2代目ジムリーダーとして恥じないバトルをしてみせる」と生前の祖父と約束していたので破るわけにはいかなかった、
少女は産まれて今まで祖父との約束をかたくなに守る性格だったし“最後”となった約束であればなおさらだった…
母親や父親にも励まされなんとか出発日には完全とは行かないが落ち着いてきた。
いつも旅に連れて行く手持ちメンバーは決まっていたのだが…
「ミント、お前はおじいちゃんの代わりに会場でバトルするのを見て欲しいの」
…と、初めて少女はミントの方を向いて話しかけてくれた。
ミントはそれだけが嬉しかったようだ、たとえ理由が「祖父の代わり」と言われようがそんな小さな事は名前をつけられた以外に話しかけられた嬉しさには勝らなかった、
そんな時、少女のポケギアに以前自分が持っていたポケモンを譲った事のある懐かしい子から電話がかかってきた。
祖父が死んだことは身内しかしらないので何も知らないその子はTVでシロガネ大会でチャンピオンとバトルすることを知って頑張ってと一言言いたかったらしい
それから譲ったポケモンも大きくなって同じTVを見ていて少女を懐かしがって会いたがっているらしいのだ、
何も知らないからこそいつもの元気な声に心の中が少し暖かくなって涙がいつの間にかなくなってきた少女はそんな自分が単純と思いながらも元気になった。
「行くよ、ミント」
「モンモン♪」
こうしてミントは少女とシロガネ大会会場のあるシロガネ山へと旅立つのであった…
(おわり)
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