オリジナルポケモン~ピィと少女の物語~編

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―ハナダシティの北東に小さな港町がありました『一日の初めに一番早く朝日が拝める町“アサヒシティ”』これはそんな町に住む一人の少女の物語― 第1日目 旅立ち~アサヒシティ~ 1 「おはようございます、カフェ“すみれ”さん宛に速達の小包ですよ」 朝日が少し地平線から顔を出した時、それは届いた。 「朝早くどうもありがとうございます」 いつものように開店前の店の前の掃除をしていた女性がそれを受け取る…この物語の主人公さくらの母親である。 包みを届けたのはこの小さな町にたった一つしかない郵便局の人、リズミカルな鈴の音とともに小包を渡したあとそのまま自転車で通り過ぎていった。 「…あらめずらしい、あの人からだわ」 ……ジリリリッ!! ディグタの形をした目覚まし時計が大きな音を立てて部屋全体に鳴り響く、「うぅ~ん~…ムニャ」 その部屋はさくらの部屋だ、 ベットで寝返りを打つと、一緒に寝ていたさくらのポケモンであるピィの“リップ”が床に落ちて尻餅をつく。 「ピィ、ピィ」 その拍子に目を覚ましたピィはベットに飛び乗って必死にさくらを起こそうとするが、なかなか起きない。 そのうちに目覚ましの音がどんどん大きくなるがやっぱり起きない。 「ピッィ!ピッィ!」 少し怒ったリップはワザ《ゆびをふる》を使って…出したのは《でんきショック》!! 「ぎゃああああ!!」 寝ているさくらは動きが止まっているので見事命中!しかも今のはかなり効いた、 そのまま飛び起きるとバランスを崩してベットから落っこちる! 店の外の掃除が終わって中の掃除を始めていた母親にも振動が伝わり、駆け足で二階のさくらの部屋へとやってきた。 「どうしたのさっちゃん!」 「あ…あはっ…お母さん…おはよう」 心配顔の母親にさくらは少し焦げたパジャマ姿で固まったまま苦笑いを向けることしかできなかった… リップはとりあえず結果的にさくらを起こすことが出来たので満足げな顔をしている。 「…とにかく早く着替えて降りてらっしゃい…」 こういう光景は今に始まったことではないのでそれ以上驚きはしないが、あいかわらずだなぁと母親は呆れる。 「はぁ…い」 さくらはどう対応していいのか毎回わからず、固まったまま気の抜けた返事をする。image=500376292.jpg
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