オリジナルポケモン~ピィと少女の物語~編

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母親が行った後ゆっくり起きあがって今でも鳴っている目覚まし時計を止める。 今日はいつもより早起きをしなければならない特別な日、二年ほど空いたがさくらはポケモントレーナーとして再び旅立つことになったのだ。 「お母さん、この包みなぁに? あれ?あたし宛だ?」 この日のために用意していた服を着て、青い花飾りを付けたリップと一緒に一階に降りてきて朝ご飯を食べていたさくらはふとテーブルの隅に置いてあった段ボールの箱を見つけた。 開けてみると中にはさくらが前から欲しいと思っていた携帯電話と白い封筒が入っていた…中は手紙のようだ。 「あ!お父さんからだ♪ …再出発祝いだって!この携帯!ねぇお母さん!!」 さくらの父親は単身赴任中で滅多に会えないどころか仕事が忙しすぎるのでなかなか帰ってこない、手紙も電子メールすら送ってくることはよほどのことでもない限り送ってこないのだ。 そんな父親からの手紙とプレゼントだったのでさくらはおおはしゃぎ!とても12歳の女の子とは思えない喜び方だった。 「ああそれね、今朝早く届いたのよ、 あとでお父さんにお礼のメールでも打っときなさい」 「ううん、お父さんが働いてる街にもジムがあるもの、 ジムに行く途中に会社にもよって直接会ってお礼言う♪」 父親が住んでる社宅にもパソコンがあるのだからそれで打てばいいのにわざわざ直筆で書いてきた手紙にさくらはうれしいのだ。 手紙を一通り読み終わってから残りのご飯を口に詰め込むととっくに食べ終わっていたリップを連れて駆け足で二階の父親の部屋になだれ込む、 父親の部屋にはこの家で一台だけあるパソコンが置いてあるのだ、パソコンデスクのイスに腰掛けるととりあえずと父親宛にお礼のメールとそのうち会いに行くという内容も添えて送信! さくらは旅先の用事がさっそく出来てますますうれしくなる。
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