♂恋愛白書♀-柚梛＆桂杜編-

高校、入学。

思えばこの時から、少しずつ桂杜君の様子がおかしくなっていった。

相変わらず私に意地悪はしてくるが、そのあと必ず「ごめん…」と謝るのだ。

高校入学を機に変わり始めた私たちの関係。

私は、桂杜君がなぜ謝るのか…、考えることもしなかった。

それほど私自身のことで頭が一杯だったから…。

高校入学当初の私たち。嫌いになるばかりだった私と、だんだん悲しそうな顔をすることが増えた桂杜君。

これから先を考えて不安になる私とは裏腹に、平和な高校生活が過ぎて行った。