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お前は俺を殺したんだ!!
叫びたかったが声が出ない。
『私が包丁を振り回して暴れてからパパは私を腫れものに触るみたいに扱うようになっちゃった…なんでもイイナリで…。私は厄介者みたい。ずっと寂しかったの…』
自分の指がピクリと動いた気がする。
『勇治とはずっとずっと一緒にいたい…だから、眠らせてもらおうと思って…』
『パパが研究してるお薬。(エタニティ)ね、今では治せない病気が未来では治るかもしれないでしょ?それまで肉体を眠らせておくんだって。老も病気の進行もしないでずっとそのまま☆凄いよね♪』
くすくす笑って綾は続けた。辺りが明るくなった気がして顔をしかめた。
いつのまにかストレッチャーの動きは止まっていて、綾の話し声以外は何も聞こえない。
綾の声が部屋に響く。
病室…?
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