第一話:始まりは突然やってくる

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「押すな押すな!」 「おばちゃん、カレーパン一個!」 「あ~!それ俺のだ!」 あたりから次々と罵声やら怒鳴り声やらが飛んでくる。 俺はこの人ごみをかき分けて、どんどん売店に近づいて行く。 途中で他の生徒のひじとか肩とかがあたりまくり、青く内出血をおこしたあざが何個かできた。 実際ほとんど毎日同じようにあざを作ってパンを買っていて、ほとんど痛みなど慣れているから、気にはしなかった。 俺は人が群がる中で、手際よくつき進んで行った。
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