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俺が目を覚ますとそこは光の中だった。真っ白で何もない。ただひたすら白い空間がずっと広がっている。そんな場所だった。
ここ……、どこだよ…。もしかして朝みたいにまた夢の中に入っちまったのかな…。
訳の分からないまま俺はとりあえずあてもなく歩き始めた。
(…………じ………あ………じ、……ある…じ…よ。)
すると突然どこかから声が聞こえてきた。俺は一瞬ビクッとして、声のする方へ恐る恐る振り向いた。
そこにいたのは男だった。紺色の短い髪に襟の立った灰色のマントのような物をつけ、所々に黄色の線がある白い服を上下に着てそこに立っていた。
俺はかなりびびった。しかしそれは一瞬のことで、すぐに何故かとても懐かしい気持ちになった。
実際に俺はこの男には会ったことはない。でも、ずっと昔から知っていたような、妙な親近感がわいている。
「あ、あんたは?」
最初に俺が口を開き、男に問いかけた。
「我の名はカル・クレイト。やっと出会うことが出来たな。我が主、エイジよ。」
…誰か、この状況を説明してくれないか?
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