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走りながら俺は杖をすっとホルダーから抜いた。
それから、呪文を唱えた。
「来たれ、杖よ。ライ・トルガ!」
俺が呪文を唱えると、握っている杖が光りながらどんどん形を変えて大きくなり、俺と同じくらいの長さの木製の杖になった。
それにオレは走ったまま飛び乗り、そのまま杖が俺を乗せて飛んだ。
超低空飛行で飛び、自転車など話にならないほど凄まじい速さで朝の静かな通りを爆走する。
確か、電車は23分だったはず。ヤバい…。
間に合ってくれよ…頼むから…。
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