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おばぁちゃんは、母が嫁いでくる前、近所から【偏屈者】と言われていた。たしかにちょっと変わっていたかも知れない。
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私が小さい時、おばぁちゃんは繭(まゆ)の糸を紡ぐ仕事をしていた。繭から綿をとったものを問屋さんが持ってきて、綿のかたまりから細い糸を紡いでいくという作業は、ほとんどが座ったままで行う。かなり疲れていたと思う。『ああ、こわい。』とよく言っていた。持病の喘息で苦しいのだと思っていたが疲れたということだったのかもしれない。
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