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20XX年、久遠市―
夕暮れ時、綺麗に舗装された河川敷を一組の男女が歩いている。『男女』といっても、学生服に身を包んだ少年と少女だが…
「ふぁ~…、今日もよう寝たわぁ…」
「…体育の授業以外爆睡って、アンタ学校生活なめてんの?」
「いやいやいやいや、そういう訳では…」
「しっかしその口調、見事に訛って帰って来たもんよねぇ…」
「ええ男度アップやろ?」
「何か言った?つか意味の分からない方言使わないでくれる?」
「うわぁ…きっつい切り返しやなぁ。」
ふと、目の前の川の流れに目をやると、水面に何か光るモノが映って見えた。
「ん?何やあれ…」
「え?」
「ほら、あそこ。何や光が…」
少年が言葉を言い切る前に、背後で妙な気配のようなものを感じ、2人は勢いよく振り返った。
…が、特に変わった様子はない。しかしソレは、首を傾げあう2人に向かって着実に「墜ちて」いた。
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