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「よし。」 私は独り呟くと、携帯を閉じた。 私の発した声は何にも反射せずに消えた。 一人掛けの紅いソファーで膝を抱え、空を見つめる。 一人には慣れている。 でも、時々独りに馴れない。 私は柄にも無く寂しさを覚えた。 寂しさなんてあの日から感じなくなったと思っていたのに。
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