17人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
浪人の母霊が小声で言った
母
「体に老人に杖で叩かれた跡があって…
何となくわかっている警察もいますけど誰も追求しませんから」
双子は絶句にとられた
男
「因縁だよ
お上にあわせよう」
正当防衛
双子には嘘でなく聞こえてきた
女
「友達が飛龍に真実を伝えたくなる日がきたら
どうします?
飛龍は老人が悪いと思って彼を許している」
男
「いつも叩いていたし」
女
「仕方ないわね
物には順序という事だわ
まず許さなきゃ
飛龍の心が憎しみで悪人になってしまう」
男
「おい
親は嘘をついたのか?」
浪人の親霊は答えた
親
「見覚えがない
しか言ってないけど
とにかく罪を与えないでと考えているわ
バイクの音は他の人と同じだし
子供だからってわざわざ絡む方が悪いって
…でも子供は犯罪者だから何か嫌味に聞こえます」
双子は言った
男
「嫌味に聞こえるのは私達の方だ
明らかに罪を認めたくないんだね?
それすら罪に思える
老人に罪をなすりつけていないか?」
最初のコメントを投稿しよう!