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とても寒い
遠い遠い
小さな島のお話。
.
『雪 やまないね』
少女がいいました。
【そうだねぇ、サラ】
サラと呼ばれた少女は
栗色の
長い髪をして
綺麗に揃えられた前髪の上に
赤いリボンの
カチューシャを付けた
かわいらしい女の子です。
胸にはいつも
くたくたになった
クマのヌイグルミを
大事そうに
抱きしめていました。
【今夜も寒くなりそうだ】おじいさんが答えます。
まあるい目
大きくてまんまるのお鼻
太い眉毛は長くて真っ白です!
髪も白く
クルクルしていてとても柔らかそう。
その髪にそっくりな
長ぁいおヒゲ!
優し声の
おじいさんは言いました。
【さぁ今夜はお帰り。
暖かくして寝るんだよ。】
おじいさんの家には
大きな暖炉があります。
暖炉の前に集まっていた
たくさんの子供達は
言われた通り
お家へ帰ってゆきました。
《おじいさん、さようなら
また絵本読んでね!》
この小さな島にわ
たくさんの子供達が住んでいました。
大人はおじいさんただ一人。
おじいさんは
いつも考えていました。
【子供達に何かしてやりたいが…
いい方法はないだろぅか…
一年に一度でいい。
とても楽しい思いを
させてあげたいものだ…】
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