キーボード爆弾

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狭く薄暗い個室。 僕がここをねぐらにし始めてからどのくらいの時がたったのだろう。 少なくとも中学生のころには、すでにこの部屋にこもっていた気がする。 この部屋には僕を魅了させるパソコンと多くの電子機器が並んでいる。 僕の父親は某電気メーカーの執行部で、機械に関して言えばそこらへんの人間なんかよりは、ずっと多くの知識をもっていた。 このパソコンだってそう。 僕の父親が会社で余った部品を組み立てて作ったパソコンだ。 こうした高価なパソコンが、いつも身近にあるのも僕がここに引きこもっている理由の一つかもしれない。
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