メリーさん

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    「はあ……」      俺は思わずため息をついた。ため息なんかで床の埃が舞い上がる。ここまで汚くなるまで掃除しなかった自分が憎い。      今からこんな汚い部屋を掃除しないといけないと考えると誰だってため息が出るに決まっている。     「まあ、このまま携帯が見つからないというのは困るからなぁ。とりあえず、布団退けますか」      仕方なくそう呟いて窓を開けてから掃除に取り掛かる。昼に近い時間帯なので既に日は昇りきり、夏の暑い空気と共に何処からかラーメンの美味しそうな匂いが漂って来た。      腕を捲りながら取り掛かったのは部屋の中で一番スペースを取っている布団。  他のゴミや埃は量が多すぎる。今からやるとやる気がなくなりそうだから無視する。       布団を持ち上げ、その布団を押し入れに放り込もうとした時、     「んっ?」      布団の下にあった、小さい長方形の形をしたある物を俺の目が捕らえた。
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