メリーさん

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    「うおっ!」      突然、俺の後ろからガサッとビニール袋が音を立てた。部屋の隅にあったゴミが動いたのだろうか? しかし、窓を開けていたとはいえ風が吹いたようには感じ無かった。まるで何かがそこのゴミに触れて音を立てたかのようだった。     「何だ?」      いつもより少しだけ早くなった心臓を落ち着かせ、回りを見渡したがいつもと変わりはない。     「ふう……」      何もおかしい事は無いと確認した俺は緊張をため息と共に吐き出した。     「何やってんだか」      メリーと聞いて幽霊を連想し、少し怖がっていた自分を情けなく思った。幽霊なんて居ない……と信じてる。     「さて、と」      そう言いながら、指先に力を入れて携帯のボタンを押した。続きを聞く為だ。     『私、メリー。今、あなたの町の公園にいるの。だから、いい加減電話に出て下さい!』      ここで、二つ目のメッセージが終わった。少し怒っていたようだ。
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