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「俺は、雅夏。久住雅夏!!…お兄さんは?」
男は、ため息をつく俺に名前を言い始めた。
コイツ…もうその気なのか?冗談じゃない。
「…塙暮彰人だ。悪いが、俺には、そんな気など無い」
それだけ言って、踵を返し、歩き出す。
…ムカつくガキだ。
確かに恋愛対象は男だが、誰でもいいって訳じゃない。
時計を見れば、午前3時を指そうとしていた。
後は寝るだけだし、特に用事は無いが、こんな訳の分からない男とヤル趣味は無い。
「待ってよ…じゃあ、Hしなくてもいいから…」
「…はっ?」
先ほどまでの明るさが嘘のような雅夏の声に、思わず振り返る。
それこそ、訳が分からない。
欲求不満じゃないなら…何がしたいんだ?
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