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「ならハンバーグ!」
「作りたい気分じゃない。」
「ヒドッ。」
「焼き魚にでもするか。」
大は適当に魚を持っていった。梨姫は嫌そうだった。会計を済ませ、帰路についた。帰り道、御小野台学園の前を通ると人だかりが出来ていた。
「何かあったのかな?」
「パトカーも来ているみたいだぜ。」
「救急車もあるな。」
「見てみようよ。」
4人は人だかりをかき分け入っていった。
先頭につくと警察の人が忙しく動いていた。
「事件みたいだね。」
梨姫はよく見ようと、大の腕に捕まりながら体を伸ばした。
「なんか見えたか?」
「ううん。校舎が陰になって全然見えない。」
「こらっ!」
突然声がした。梨姫はビックリして大の腕から手を放してしまい、顔面を強打した。
「大丈夫か?」
大は梨姫の手を取り起こした。
「全く、駄目でしょ、そんなことしてたら。」
大たちの前に1人の若い女性がやって来た。
「あなたは?」
「私は御小野台署の朝倉一葉(あさくらかずは)。」
「刑事さん?」
「そうよ。全く、あんな格好でいたら怪我をするわよ。」
「もうしましたし。」
「言った通りでしょ?」
「あなたが言う前ですし、それに、怪我をしたのはあなたの馬鹿でかい声で・・・。」
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