1章:私立御小野台学園

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「ならハンバーグ!」 「作りたい気分じゃない。」 「ヒドッ。」 「焼き魚にでもするか。」 大は適当に魚を持っていった。梨姫は嫌そうだった。会計を済ませ、帰路についた。帰り道、御小野台学園の前を通ると人だかりが出来ていた。 「何かあったのかな?」 「パトカーも来ているみたいだぜ。」 「救急車もあるな。」 「見てみようよ。」 4人は人だかりをかき分け入っていった。 先頭につくと警察の人が忙しく動いていた。 「事件みたいだね。」 梨姫はよく見ようと、大の腕に捕まりながら体を伸ばした。 「なんか見えたか?」 「ううん。校舎が陰になって全然見えない。」 「こらっ!」 突然声がした。梨姫はビックリして大の腕から手を放してしまい、顔面を強打した。 「大丈夫か?」 大は梨姫の手を取り起こした。 「全く、駄目でしょ、そんなことしてたら。」 大たちの前に1人の若い女性がやって来た。 「あなたは?」 「私は御小野台署の朝倉一葉(あさくらかずは)。」 「刑事さん?」 「そうよ。全く、あんな格好でいたら怪我をするわよ。」 「もうしましたし。」 「言った通りでしょ?」 「あなたが言う前ですし、それに、怪我をしたのはあなたの馬鹿でかい声で・・・。」
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