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「予想だよ、予想。」
「でもなんでそういう風になったの?」
大は顎をかいた。これは面倒だなと思っているときの癖だ。暫く黙って、
「学校の前にパトカーと救急車が止まっていただろう?」
「うん。」
「最初は怪我人が出たんだな程度にしか思わなかったけど、あの刑事さん・・・朝倉とか言ったっけ、あの人の言ったことで予想がついたんだよ。」
「?なんか変なことを言ってたっけ?」
「まあ、変なことは言ったことだけじゃないけど・・・。」
「???」
「まあ、順を追って説明するよ。」
大は焼き魚を皿に移した。「まずはパトカーだな。」
「何で?来ていても不思議じゃないと思うけど・・・。」
「もし、あれがただの喧嘩で萩原か相手が怪我をしたとしよう。救急車は呼んでもパトカーは考えづらい。」
「そうなの?」
「いくら不良とはいえ、高々子供の喧嘩だ。警察は呼ばないだろ。」
「なるほど・・・。子供の喧嘩と言い切るお兄ちゃんも凄いね。」
「そうか?まあ、食べようか。」
大は焼き魚をテーブルに持っていって食べ始める。
「で、次は?」
「うん、次はパトカーの台数だ。学校の前に何台あったか覚えてる?」
梨姫は記憶を蘇らせる。
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