1章:私立御小野台学園

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「でもそれはお兄ちゃんが萩原のことを良く知らないって言ったからじゃ・・・。」 「確かに、そうかもしれない。でも、いきなり見ず知らずの僕等に犯人のことを聞くか?下手したら変な噂が流れるだろ?」 「だとしたら、被害者のことも聞かないと・・・。」 「あの刑事さん、たぶん新米だよ。」 「えっ、そうなの?」 「なんとなくそう思っただけだけどさ・・・。確かに梨姫の言う通り聞かないだろうね。でもあの刑事さんは聞いてしまった。だから新米なんじゃないかと。」 「ふーん。」 「まあ、以上のことから被害者は萩原なんじゃないかって思ったのよ。それに・・・。」 「それに?どうしたの?」 「いや、これは完全に憶測でしかないけど、萩原が発見されたのはゴミ捨て場の桜の辺りじゃないかと・・・。」 「何か問題でもあるの?」 「うーん、問題って言うか・・・あれには噂があるからさ。」 「噂?」 「7不思議だよ7不思議。」 「えっ、そうなの?」 「聞きたいか?」 「うぅ、聞きたくないような・・・。でも聞きたいな。」 「聞くんかい!まぁ、まずはなぜゴミ捨て場の様なとこに桜があるのか・・・。昔、学校を建てる際に校門の周りに移し変えようとしたらしいんだ。13本あるうちの12本はなんの問題なく移せたんだ。しかし、あの桜を移そうとしたとき事件は起きた。」
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