1章:私立御小野台学園

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扉を開けて中に入ると、カランカランカランと扉についたベルの音がした。 「いらっしゃい。」 右手にあるカウンターから声がした。 「今日は、マスター。」 「今日は。」 「よう、大。お隣のお嬢さんはどなたかな?」 「今度家の隣に引っ越してきた雨宮美咲さんと、その弟の翔太君。」 「始めまして。」 「始めまして。」 「おう、これからよろしくな。」 「マスター、みんなは?」 「大、こっちこっち。」 奈緒美が奥の席で立ち上がって、手招きした。 「あ、そこね。マスター、僕はいつものやつね。」 「了解。他は何にしますか?」 梨姫、美咲、翔太はそれぞれ注文して席に向かった。 「あ、あなたが雨宮さん?わたしは五十嵐亜依香。よろしくね。」 亜依香が席についた美咲に言った。 「あたしは霧島奈緒美。よろしく、雨宮さん。」 「俺は晴森陽史。ヨウって呼んでくれ。」 「俺は南雲了平。よろしく。」 了平の顔立ちはフランス人のようだった。 「南雲くんってハーフ?」 「いや、クォーターだよ。じいさんがフランス人なのさ。」 そのとき料理が運ばれてきた。大の前に運ばれてきたハンバーガーはかなり大きかった。 「昼からよく食うな。」
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