act.01〔車〕

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  「叔父貴、彼女出来たのか」  俺を差し置いていつの間に…… 「何よ智。いきなりあたしと仁兄の会話に参加してこないでよね」  奏はまた振り向くと、俺に向かって舌を出した。 「そんな理不尽な……」 「理不尽さがあたしの売りなの。解ったら大人しく後部座席に納まってなさいっ」  つん、と奏は顔を背ける。  か……かわいくねぇこのでこっぱち!  中学の頃は「お兄ちゃん、お兄ちゃん」とかってまだ可愛げがあったのに!  なんだこの扱いは!  
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