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あれから何日かして、ギャラリーの中にいた、1人の子が話しかけて来た。
「ねぇ…、あの時あたし、あんた達の近くにいたから知ってるんだけど、悪口言ってたの姫菜じゃないよね…。止めて上げられなくてごめん。」
「…うん。」
なんだか、少しだけホッとした。
1人だけでも、事実を知っている人がいて。
「あと…、あの時ね、愛だけ先にトイレに来たでしょ?」
「うん。」
「あの時愛ね、自分の言ったこと、全部姫菜のせいにしてたよ。『~って姫菜に言われたから、あんな風に答えるしか出来なかったんだよね~…。』って。」
「………そっか。ありがと。」
私は少し笑いながら言った。
心の中では、ちっとも笑ってなんかいなかった。
この時…
愛には八方美人って言葉が、すごく似合うと思った…。
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