リンチ

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8月中旬。 麻美ちゃんと愛が、同じクラスの女の子の悪口を言っている。 その女の子の名前は『田口 里沙[リサ]』。 私はその子のは悪い子だとは思わない。 今まで会って来た子の中で、ここまで純粋な子なんていなかった。 凄く良い子だと思う。 「…~!!ねぇ、そうじゃない??姫菜ぁ。」 「うん」 麻美ちゃんが話を振って来たけど、私は悪口なんか言いたくないから、いつも『うん』で軽く流すようにしていた。 『うん』って言っていれば、麻美ちゃんも愛も何も言って来ないから。 …でも…この『うん』がいけなかった…。  
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