24人が本棚に入れています
本棚に追加
神殿の内部は、水がまったくなかった。
水面に、逆さにしたコップを被せた時のような
そんな状態なのだろう。酸素ボンベは不必要だった。
神殿の内部は、何故か火が所々で燃え続けていて、明るかった。
そして遥か昔に造られたとは思えないほど、
綺麗で真新しかった。
更に、所々にある謎の模様。
それは五芒星らしいが、
真ん中には炎とも目ともとれる
緑色の光を放つ、奇妙な印だった。
神殿の造りは複雑で、すぐに迷ってしまった。
どうしようかと思った時、
私はすっかり忘れていた事に気づいた。
それは、水中カメラを持っていたこと。
私はカメラを起動させ、神殿内部の撮影を始めた。
様々な部屋があり、天井があるが
中庭もあった。そこには土も、小さな草花もあった。
そして、一際広い部屋に入った時。
石でつくられた机の上、石板がいくつも置かれていた。
幸いそこに記されていたのは、解読済みの古代文字。
私は、ゆっくりと読み上げた。
最初のコメントを投稿しよう!